カンボジアを取材し始めて15年。 2007年からカンボジアに拠点を移し約10年。



その間に、私がカンボジアを取材し始めた原点である

「ゴミ山に生きる子どもたち」のゴミ山の閉鎖と移転、「ポル・ポト裁判」 の開始、

カンボジア独立の父、「シハヌーク前国王の崩御」など、

カンボジアの歴史が動いていく瞬間を感じる時もあった。



そして、私が拠点としている首都プノンペンも常に変化し、

内戦後の復興から成長へと移行する過渡期を見ているようだった。



15年間の取材の中で、多くの出会いがあった。

貧困からの脱却を目指し、週末の試合に人生のすべてをかけて闘うキックボクサー。

内戦で途絶えた伝統文化を復興しようと尽力を重ねる青年たち。

人身売買の被害にあった少年少女。多くの戦傷者たち。

湖上に生き、湖上で 命を終える水上村の民。

都市開発のために土地を強制的に奪われていく罪なき人々。

そして、30年以上に及ぶ強権支配体制に対し、
社会的正義を勝ち取るために命をかけて立ち上がる活動家たち。



社会の急激な動き、うねりの中で過酷な境遇にありながらも、

強く純粋な美しい勇気と、屈せざる魂を持つ人々との出会いに、

私の心は大きく動き、そしていつも奮い立たされる。



私はこれからも、彼らの届かぬ叫びを思いを、

そして彼らの輝きを、シャッターを切ることで受け止め、

彼らが「今」を生きた証の代弁者でありたい。








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